S邸 キッチン
玄関を入ると、そのまま土間が右に曲がっていて、なんとリビングや、キッチンの横まで続いているという、
とっても開放的で、敷居を感じない家。
といことは、お客さんはみんなキッチンを見れるのです。そんな家の中心のような存在のキッチンを製作させて頂きました。
最近の僕のお気に入りの材料、それが桜です。
優しい雰囲気をもった桜が、針葉樹の白木が中心の建築に彩りを添えていて、キッチンそのものが、空間のアクセントに
なっています。
このキッチンのポイントは何といっても可愛いウォールナットの取っ手。サイコロのようなウォールナットの直方体に
メープルの白いラインを入れて、掴みやすいように下部に彫り込みを施しました。
桜の優しさに可愛らしさが加わって、なんとも愛嬌のある、愛くるしいキッチンです。
[S邸 キッチン]はこうして生まれました
建て主のご夫婦Sさんは、『manufatto』という設計事務所を構える、共に一級建築士という建築家。
北海道の素材を上手く生かした建築を心がけており、迷わず『木のキッチン』を選択。北海道の桜で製作しました。
建築家なので、キッチンも大部分は奥様が設計されました。
洗い物などをするシンクは腰を屈めずに作業が出来るよう、ちょっと高めに、ガスコンロ側は、鍋などを
使って調理するので、ちょっと低めにするなど、僕には考えもつかなった設計で、さらにこの段違いが全体の
アクセントにもなっていて、とても勉強になりました。
僕はいつも、素晴らしい建築に素晴らしい家具、お気に入りの小物、クラフトに囲まれて、心豊かな生活を
して頂きたい。その一端を担いたい。という気持ちで仕事をしているので、建築家と仕事をすることは、とても
楽しいことだと思っています。
しかも、今回は建築家の自宅ということで、こだわりがあり、大胆な設計の建築で、そんな家の中心のキッチンを
製作させて頂き、新鮮さとやりがいを感じながら仕事が出来ました。
建築もキッチンもSさんご夫婦の人柄が伝わってくるような優しい雰囲気で、『manufatto』で設計した家が
多く建てられればいいなぁ。と思いました。ついでに『manufatto』の家に似合う『木のキッチン』も…。
今回、偶然の出会いから、このような楽しい仕事をさせて頂き、とても感謝しております。ありがとうございました。
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PS. ご家族で参加して下さった、木工教室で製作したまるスツールも、建物の雰囲気にとてもマッチしていましたね。
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