電磁波過敏症(Electrical Hypersensitivity ”ES”)とは、「ある程度の電磁波を浴びると、身体
が鋭敏に反応する症状」と言われていますが、明確な定義はありません。
化学物質過敏症とかなり共通した部分があり、微弱な電磁波(電場または磁場)を浴びることによっ
て、頭痛、胸痛、めまい、吐き気、ひどい場合は発作を起こして倒れるなど、化学物質過敏症と同様な
症状を起こるという報告されています。
米ダラスの「環境健康センター」には化学物質過敏症の診断治療の中に、電磁波過敏症を専門に診断す
る医師もおり、数100例がこれまで診察されたと言われています。
日本においては、北里大学で化学物質過敏症及び電磁波過敏症について研究しており、電磁波が眼に
及ぼす悪影響を調べるためのラットの動物実験で、電磁波を浴びる時間が多いほど杉花粉症が悪化する
ことが確認されています。
また、ドイツではフランクフルト近くに過敏症の患者を診断、治療、ケアする施設があり、いずれも
自然環境の豊かな場所に作られ、建物についても壁をホーローにし床を自然石にしたり、照明などに電
磁波の発生がないよう細心の配慮がされています。
スウェーデン、デンマークでは既に電磁波過敏症は認知されおり、公的保険の対象となっています。
日本ではまだ認知されない病気です。
化学物質過敏症と両方を併発する人が多く、まだ、世間からの認知度が低いため、理解されずに孤独
に苦しんでいる発症者が多くいます。