『家具工房旅する木』は豊かな「暮らし」、「心」、「時間」をご提案、ご提供します。


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今日の旅する木
 

【カンナの刃が砥石に吸い付いて、手を離しても立っている、奇跡的な現象】

↓↓↓ 奇跡の瞬間の動画もあるので、是非、ご覧下さい。↓↓↓


旅する木では、無垢の天板は一枚一枚全て、手カンナで仕上げています
カンナはものすご〜くデリケートな手工具で、その日、その時の天候や、湿度、削る樹種など
様々な要因によって、削り具合や、調子の良し悪しが変わるのです。
一人前にカンナが使えるようになるには、10年以上の鍛錬した修行が必要だと言われます。

一枚の天板を仕上げる時、何回もカンナの刃を研ぐことになります。
研ぎの技術はものすごく難しく、やはり、10年以上の修行が必要だと言われます。

昔、尊敬する先輩家具職人が言ってました。
「究極的に研ぎが上手くいった時、手を離してもカンナの刃が、砥石に吸い付いて立つんだよ。」っと。
そんなバカな?
とにわかに信じられませんでしたが、最近になって、ようやく納得いく”研ぎ”が出来るようになりました。
そして、カンナの刃が立つ瞬間を撮影しました。

その奇跡の瞬間をじっくりとご覧下さいませ〜♪


種も仕掛けもありません。
”研ぎ”の技術が究極的に上手くいった時に起こる、奇跡。
どうぞ、動画でご覧下さい。 ↓↓↓下の写真をクリック

上の写真をクリックすると、奇跡の瞬間の動画が見られます。



【旅する木の家具作りと、他の家具屋さんとの決定的な違いは?】

旅する木の家具作りの特徴はいくつかあります。
その中で、
決定的に他の家具屋さんとの違うところは?と問われたら、
テーブルや、キッチンなど、無垢の天板は全て
手カンナで仕上げています。
今どき全国のほとんどの家具屋さん、家具工房が、サンドペーパーでの仕上げをしています。

サンドペーパーはキズを細かくしていく作業。
カンナは、表面を削って、キズを無くしていく技術。
全く別の技術なのです。

では、どうしてサンドペーパー仕上げが主流なのでしょうか?

サンドペーパー仕上げは、技術が要らないのです。
経験を積んでいない作業員でも、ちょっと説明すればそれなりに仕上げられます。
さらに、今はワイドベルトサンダーという大きなサンドペーパーの機械があって、
その機械を通せば、5分もしないで仕上がった天板が上がってきます。
技術がいらない、手間がかからないもの作りが主流になっているのです。

なぜ旅する木は何十倍もの手間をかけて、手カンナで仕上げているのか?と言うと、

最初に説明したように、カンナで仕上げた天板には、表面にキズが無いので、
先ず、触ったときの肌触わりが、サンドペーパー仕上げとは、全く違うのです。
もう、
「これ以上無い!!」ってくらいツルツルで、鏡のようにピカピカなんです。
そして、
何といっても、水に強くなるのです。
表面にキズが無いので、塗装をしない状態でも水が染み込んでいくことがないのです。

まな板を作る時、まさかサンドペーパーで仕上げるとこはあり得ません。水が染み込んで、
一回洗ったら、キズに水が染み込んで、全部毛羽立ってしって、もうまな板としては使えません。
我が家のまな板はもちろん、僕がカンナで仕上げたなま板を使っています。何年も経っていますが、
いまだに水が染み込むことなく、ツルツルの状態で重宝して使っています。

というわけで、カンナ仕上げとサンドペーパー仕上げでは、数年後、十数年後、数十年後の姿が全く違う
のです。元々の素地の状態が違うのですから。
表面の塗装の状態に左右されず、ずっと、ツルツルの状態を保ちます。

旅する木は、旅する木の家具をとにかく長〜く使ってもらいたい。
その為には、手間を惜しまず、技術の習得に研鑽し、家具作りをしています。


【鉋(カンナ)について】

 

鉋(カンナ)、そして刃物について語ったら、1時間は語れます。
きっと、日本人に生まれて良かったなぁ。と感じると思います。
それほど、日本の鉋、そして刃物の文化は素晴らしいのです。

ここでは省略して、

鉋を使いこなせるようになるには、失敗に失敗を重ね、どうして上手く削れないのか?を考え、
気が付いたことを修正してみて、試し削りをして、また上手くいかなくて、また考えて…。。
を何年間も繰り返し、少しずつその技術を自分のものにしていく作業なのです。

鉋で木の逆目(さかめ)を止めて綺麗に削るためには、鉋に関する全ての要素が上手くいかなければ
削ることが出来ないのです。
専門用語で解らないかも知れませんが、簡単な説明を…。

・刃がきちんと研げること。言葉では一言ですが、10年の鍛錬した修行を要すると言われます。
・刃のしのぎ面が丸くならないこと。これが本当に難しいのです。
・台は真っ平らではなく、必要な箇所に必要な量(髪の毛一本分とか)の凹凸が必要。
・台と刃物の設置面積が出来るだけ広くなるように、刃物の凹凸に合わせて台を削る。
・台と刃物の仕込みが絶妙なバランスにあること。
・裏刃の刃先の殺し具合が絶妙であること。
・削る木材と、その箇所によって、刃の出し具合を見極めること。
・本刃に対する、裏刃の締め具合(髪の毛一本もないくらい分。)が絶妙であること。
・削る木材に応じた鉋をかける角度、スピードが絶妙であること。

などなど、上手く鉋を使いこなす為の条件を挙げたらキリがありません。
これらの条件の1個でも欠けたら、全く上手く削れないのです。
本当に1個でも欠けてもダメなのです。全てが絶妙でなくては。

それなので、こんな難しくて、手間のかかることはせず、簡単なサンドペーパー仕上げが主流に
なってしまっているんですね。

今では家具屋さんも、大工さんも鉋を使わなくなったので、良い刃物を打てる鍛冶屋さんも激減して、
良い鉋を手に入れることすら、難しくなってきています。
僕は、僕が一生家具職人をしていくのに必要な鉋は、すでに買ってあります。

この無くなりつつある素晴らしき文化に、旅する木はこだわり、スタッフにもその技術の習得を
心がけています。

なんて、かっこいいこと言ってますが、単純に、鉋が好きなんですね。
そして鉋で仕上げたツルツルの天板の触り心地が好きなんです。
いつまでも撫でていたい。
本当はだたそれだけなんです。

なので、気分が乗らなくて、刃が上手く研げない時、鉋の調子が悪い時、
家具作りが上手くいかない時よりも気持ちが凹んでしまいます…。。


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