成田空港からシアトル経由、アンカレッジへ。
ず〜っと憧れていたアラスカの大地が飛行機の窓から見えて来た時には、
感極まって涙が…。。
さあ、約2週間のアラスカの旅が始まりま〜す!
8月末なのに、山々にはこんなに雪が。
そして山のいたるところに氷河が見えました。
アンカレッジでレンタカーを借りて、オーロラのベスト撮影ポイントへGo!!!
オーロラメッセンジャーの中垣さん(オーロラダンス)と二人旅。
その日、その時の天候を見て、名も無いベストポイントへ自由気ままに移動。
おっと、その前に、この旅はずっとキャンプなので、約10日分の食材を買わなきゃ。
さすがアメリカのショッピングセンターは広い。なんと、拳銃も売ってました。
豪快な肉、肉、肉…。
ハムやベーコンもハンパ無くデカイ!
このサイズ。
食材をたっぷり買って、さあ、出発。
オーロラの前に、マタヌスク氷河で、氷河トレッキング。
氷河の氷は青白く光っていて、神秘的。
こんな氷河が何十キロも続いています。
クレパスには氷河が融けた青白く澄んだ水。
これは1万年前の氷が融けたもの。
水を飲んでみました。
なんてことでしょ!! 水でした…。。
でも、1万年かけて融けた水だと思うと、考え深いものが…。
何もかも想像を超えるスケールの大きな自然に終始圧倒されてしまいます。
アンカレッジから北上していくと、植生がどんどん変化してきます。
広葉樹と針葉樹の混合している森から、針葉樹のみになってきて、
そのうち木が無くなってきて、低灌木が生い茂る湿地帯になります。
年間の気温が低く、地面の下が永久凍土になっていて、木が育たない、ツンドラ地帯です。
このツンドラ地帯が果てしなく広がっています。
地面を這うように低木類が覆い被さっているツンドラ地帯に足を踏み入れると、
その回りはコケ類、地衣類に覆われていて、フカフカなスポンジの上を歩いているみたいに、
足首くらいまで沈んでしまいます。
真っ赤に紅葉したヒメカンバなどの低木類や色とりどりの地位類などで、
この時期のツンドラ地帯は、赤い絨毯のよう。
その絨毯が遥か彼方まで続いていて、それは見事です。
そのツンドラ地帯で地面をよく見ると、藍色の実がたくさん。至る所に。
これって、もしかして…。。
そう。ブルーベリー。
アラスカのツンドラ地帯はまさにブルーベリーの宝庫。
朝食は食パンを持ってツンドラ地帯に分け入って、ブルーベリを採りながら食べる。
何という贅沢。
ところどころ、ムースやカリブーのフンが。
そういえば、星野道夫の本でこんな内容の文章があったっけ?
ブルーベリーはグリスリーも大好物で、冬眠に向けてこの時期、夢中になって
ブルーベリーを食べる。人間も夢中になってブルーベリーを採っていて、お互い
気が付かずに鉢合わせ。
なんていう。
気を付けねば…。。
道路を走っていると、いろんな所で山火事の後を見つけます。
何と、数ヶ月も燃え続けるんだとか。
車で走っていて気が付くのは、アラスカの森は、黒っぽい針葉樹のトウヒが、ものすごく
密集して生えていて、森の中が暗いのです。
山火事によって、それらの木が燃えて、何百年、何千年も地面に差し込まなかった光が
差し込み、菌類、低木類、広葉樹が「それ今だ!」とばかり育っています。
大きな自然の流れで見ると、山火事も必要なことなんですね。
もし山火事が無かったら、アラスカの森は全部、真っ暗、真っ黒な針葉樹の森になってしまいます。
アラスカの山で真っ黄色に紅葉したシラカバを見ると、何だかホッとします。
そんなことを感じながらキャンプ地を求めて、車は走っていきます。
今日のキャンプ地はここ。
遥か遠くに4000〜6000メートル級の山々が連なるアラスカ山脈。
その麓まで延々に続くツンドラ地帯。
こんな風景の中でキャンプして、オーロラを待つなんて、なんて贅沢!!
毎日こんな感じで撮影ポイントを変えながら、キャンプ。
夜更かしで待つオーロラの為に、食事はたっぷり頂きま〜す。
毎日の食事は、豪勢に♪
携帯もインターネットも、何も繋がらない中で、仕事や日常の全てを考えずに過ごす
時間は、こんなにも心が解き放たれることを実感。
こういう時間って、とっても大切!
初日はテントで寝ていたんだけど、当たり前だけど、オーロラは音がしない。
それで大事な瞬間を逃してしまった…。。
そこで次の日からテントの外にマットを敷いて、そこで寝ながらオーロラを待つ。
外気温は氷点下5℃くらい。
めちゃくちゃ寒いけど、カイロを貼って、シュラフに潜り込んで、顔だけ出して、
満点の星空を眺めながらオーロラを待つ。
この明るさで夜の9時くらい。
真っ暗になるのは夜10時を過ぎてから。
さて、お待たせしました!
僕が撮影したオーロラをご覧下さいませ〜♪
一眼レフを使いこなせていないので、ピンボケですが…。。
オーロラを写しながら、人も写すテクニック、撮影方法、解りますか〜?
「なるほど〜、そうやるだ〜。」ってビックリ納得しました。
オーロラと夜空とテント、いい感じじゃないですか〜?
中垣さん曰く、
最高のオーロラを10点とすると、4点くらいだということですが、
オーロラ初体験の僕としては、十分嬉しいオーロラたちでした。
こんな風に、アラスカのフィールドで外でシュラフにくるまって、星空を眺めながら
好きな音楽を聴いて、オーロラを待っていたら…、
オーロラが出るとか、出ないとかは、なんだか”おまけ”みたいなもので、
アラスカの大地に、こうして寝転んで、あたかも自分が地球の一部になったような気持ちに
なれているだけで、幸福感があるものです。
そんな時、流れ星がスーッと夜空を切り裂く瞬間に出会えたら、それはもう
「あ〜、この世界は素晴らしい!」と思えて来ます。
オーロラを堪能した後、いよいよアラスカの旅も終わりに近づいてきました。
オーロラと共に楽しみにしていたのが、野生動物が多く生息するデナリ国立公園へ。
マッキンレーのことを先住民はデナリと呼んでいます。
つまり、マッキンレーの麓に広がる広大な国立公園。
その広さ、な、なんと神奈川県 約10個分。
上の写真の真ん中遠方にそびえ立つ、いかにも風格のある山がマッキンレー山です。
こんな晴天に恵まれるのは1年に数日しかないんだそうです。
超〜ラッキー!!!
マッキンレー山に向かってどんどん入っていきます。
マッキンレー山がどんどん大きくなってきて、その凛とした風格、
その美しさとは裏腹に、人を寄せ付けない気高さに、つい見とれてしまいます。
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グリスリーの親子。
必死にブルーベリーを食べています。
アラスカは自然が豊かで、食料が豊富なので、真ん丸に太っています。
当別のキタキツネと違って、毛並みが綺麗。食べ物に不自由してないんでしょうね。
「ママ、待って〜。」って、お母さんに寄り添いながらブルーベリを食べまくっています。
北極ジリス。好奇心旺盛で、ひょいっと背伸びして、辺りをキョロキョロ見回してる。
可愛い〜♪
ムースのメス。大きいですよ〜。
贅沢を言えば、立派なツノを持った、オスにも出会いたかったですが…。
グリズリーが一番出会えました。
アラスカでは、あくまで、ここは野生動物の場所。そこに人間が入らせてもらう。
というスタンス。
狭い日本では難しいかも知れないけど、熊を見つけたらすぐ射殺してしまう日本の
現状は、悲しいものですね。
なんと、こんな野生動物がいっぱいの国立公園の中で、キャンプが出来るんですって。
今度は絶対にデナリ国立公園で、一週間くらいキャンプをしたい☆☆☆
そして、とってもラッキーなことに…。
こんな近くでオオカミの子供に出会いました!!!
まだ子供なので、子犬みたいに可愛くて、澄んだ目をしていました。
独立して9年。
趣味も遊びもほとんどせず、ただひたすら夢中に仕事をしてきました。
1年に10日も休まない生活。
楽しく仕事をしているつもりが、いつの間にか仕事に呑み込まれて、
心が痩せ細っていることに気が付き、思い切って仕事を忘れ、
アラスカに行くことを決めました。
日本での生活の中では、もう繋がらない場所はないくらい張り巡らされた電波も
アラスカではごく一部分の都市でないと繋がらず、一歩フィールドに出たら
携帯電話を持っていても、それは時計としてしか使わない。
何も無い。誰とも繋がらない。といういうのは、無限な力を秘めているな。と感じました。
それは想像力です。
真夜中、アラスカの大地にシュラフを広げ、寝転がって星空を眺めていると、
心は無限に広がっていくのを感じます。
ここでは写真を通して僕が見て来たアラスカを表面的にご紹介しました。
でも、心の中、深く感じたことは書いていません。
近いうちに『つむじ風通信』の方にアラスカでの”心の旅”を綴ろうと思っています。
最後に…
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表題 『マッキンレーと僕』
「いらね〜!」って?
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9/20、つむじ風通信にて、”アラスカ、心の旅”を書きました。ご覧下さい。 → こちら