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人間に自由意志はない?

東京オリンピックが始まりましたね。
日本選手のメダルラッシュ、すごいです。
この時期の開催に賛否両論ありますが…。
元々僕はスポーツ観戦が好きなので、楽しもうと思っています。

メダリスト、届かなかった人、どの選手にも、ここまでくる道のりの中で、いろんなドラマがあると思います。そんなドラマを知るのが楽しくて。
今回のオリンピックでも、そんな物語のある名場面を楽しみにしています。

皆さんは思い出に残るオリンピック名場面はなんですか?

僕は…。

いろいろありますね〜。
僕はその背後にある物語が好きなので、なんとなく、勝者よりも敗者に惹かれます。

今、パッと思いつくのは…

冬季オリンピックになりますが、
リレハンメルのスキージャンプ団体ですね。有名な場面です。

日本スキージャンプのエース、原田のラストジャンプ。
普通に飛べば、日本の金メダルは確実。
その前の飛んだ3人の選手、そして会場の日本の応援団は、金メダルを確信して、すでにお祭り騒ぎ。

青空に飛び出した原田。
アナウンサーも、どんな言葉で金メダルを祝福しようか、考えている風。

ところが…


まさかの失速。
原田の実力からしたら、信じられないような失敗ジャンプでした。

さっきまでのお祭りが一瞬で落胆と、沈黙。

20台半ばの、まだ人の痛みとか、背負っているものの大きさを理解していない僕は、テレビ越しに原田を罵倒したものでした。

でも…
この話には、皆さんもご存知の続きがあります。
これが今回のブログの本題なので、この話は後ほど。

その他、敗者で記憶に残っているのは…

柔道の篠原の決勝での誤審での負けですね。シドニーです。
相手の技を見切って、返して相手を倒した篠原は一本を確信してガッツポーズをします。
ところが、まさかの逆の判定で、相手選手に有効のポイント。
そして時間切れの負け。


放心状態の篠原と、表彰台での涙が印象的です。
これまたテレビを見ながら、憤慨していたものです。

随分昔ですけど、
「こけちゃいました〜(笑)」
の名台詞。
僕の世代の方はすぐに分かりますよね。
マラソンの谷口選手。


調べたら、バルセロナ五輪。1992年。

金メダル候補として期待されていた谷口選手。
給水所での混雑で、他の選手と接触して、転倒。その際の靴が脱げちゃったんですね。
後々の話の中で
「裸足で走ってやろう!と思って走り出したけど、石畳の硬い路面を思い出して、靴を取りに引き返した。」っと笑っていました。
20代前半の血気盛んな僕は、このオリンピックに人生をかけて練習してきたんだろうに、なんでこんなヘラヘラしていられるんだろう?っと理解できなかったものです。

井上康生のシドニーでのお母さんの遺影を掲げての最上段の表彰台と、

2大会連続金を確実視されて臨んだアテネでの、まさかの一本負けで、呆然とする姿も印象的ですね。

振り返って思い出すと、いろいろな場面があるんですね。

嬉しいことに、僕たちはその後の彼らの人生を知ることができる。

篠原はその後、タレントとしてひょうきんなキャラクターで、僕はとても好きです。
あの誤審を妬むこともなく、悲観することもなく、それさえも自分の中に溶けこまして、魅力ある愛嬌にしてしまっています。

谷口選手も相変わらずほのぼので、もしかしたら金メダルを取るよりも、人々の心に優しさを残し続けているような気がします。
五輪で勝つことを最良とする風潮の中で、もちろん、そこを目指すけども、それよりもオリンピックという場を楽しむことの大切さを伝えてくいれています。

井上康生はその後、日本柔道の監督になって、低迷していた日本柔道の復活に尽力を尽くしています。今回の東京オリンピックでも、日本柔道のメダルラッシュは目まぐるしいですよね。彼の功績はとても大きいと思います。
金メダルを取ったことよりも、最後のオリンピックでの負けた経験が、その後の選手の育成に役に立っているんだろうと思います。

そして、スキージャンプ。
4年の歳月が流れ、長野オリンピックを迎えます。

一本目、岡部も斎藤も悪天候の中、安定した大ジャンプをします。
そして迎える3番手。原田。
それまでの世界選手権でも、絶好調の原田に誰もが大ジャンプを期待します。
期待しつつも…、4年前の悪夢も脳裏をよぎる。

相変わらずの悪天候の中、飛び出した原田は、79mという大大大失敗ジャンプ。
またか!

誰もが4年前と同じ光景に落胆しました。

その後、天候はますます悪化し、2本目は中止にして、1本目で終わりにする案が有力になります。
原田の失敗ジャンプのせいで、日本の順位は4位。
金メダルどことか、まさかのメダル取れない事態。

ここで、一つの涙無くしては語れないドラマが生まれます。
オリンピックの表に出ないテストジャンパーたちのドラマです。
あ〜、書きたいんだけど〜。。
長くなっちゃう(涙)

ということで、そのドラマについては
今上映されている映画『ヒノマルソウル〜舞台裏の英雄たち〜』
をご覧ください(笑)。
舞台裏では、テストジャンパーたちによる表舞台の人を支える人生をかけたドラマがあるのです。

テストジャンパーたちの勇気のあるジャンプのお陰で、2本目が行われることになります。

岡部の大ジャンプ。斎藤の安定したジャンプで再び日本に金メダルの期待がかかります。
そしてそれはこの男に託されます。
原田。

僕はドキドキしながらテレビ画面に釘付けになっていました。

期待して裏切られたら嫌なので、失敗ジャンプになっても全然平気!
みたいな心構えをしたのを覚えています(笑)。

そうして飛び出した原田の姿は、その後、ジャンプ台の斜面数メートル上を滑るように飛び、もう斜面ではなく、これ以上飛んだら危険な水平になった雪面にしゃがみ込んだ姿勢で着陸します。
140メートルを超える大ジャンプ。
日本中が「これが見たかったんだよ!」と言わんばかりに盛り上がった瞬間でした。

そして4番手の船木のジャンプを迎えます。
原田の「ふ〜な〜き〜…」という泣いているとも、祈っているとも思える声と姿に、彼の4年間の苦しみの深さを感じて、僕はすでに涙、涙。

そして船木の安定したジャンプで、あの4人が抱き合うシーンとなるわけです。
今思い出しても、ジーンとなります。

すみません。
僕はスポーツ選手の裏に秘められた物語が好きで、ついつい、熱く語ってしまいました。

実は…

ここからが本題なんです。(…長くてすみません。)

どの話も出来過ぎていませんか?
これって何か大きな存在に仕組まれているような気がしませんか?
仕組まれているというか、決まっているというか。

そうして自分の人生を振り返ってみると…。

同じようなことってありませんか?
あの時の失敗があるから、今がある。あの経験をしてよかった。みたいな。

僕は昔から、精神的な世界に興味があり、いろんな本を読んだりしています。
今、面白いと思うことは、昔は精神世界と科学は相対するものだったのですが、物理学が発展し、最近では、お釈迦様が2千数百年前に悟りを開いて語っていた世界が、物理学でどんどん証明されているんですよね。
宗教と科学が融合しつつあるんです。

お釈迦様が説いた『色即是空、空即是色』の世界観も、2千年後の現在、量子物理学で証明されたんです。
是非、YouTubeで二重スリットの実験をご覧ください。
ビックリします!

後、僕たちが感じている時間の概念も、もっと次元が上がった世界から見ると、過去も未来も存在せず、今ここ、現在に同時に存在しているんだそうです。

そして最近、いろんな人が言っているのですが、『人間には自由意志がない。』ということ。

この概念には僕は、「そんなことはない!運命というのはあるけど、人生は自分で切り開くものだ!」なんて抵抗していたのですが、最近は、「ん〜、確かに、人間には自由意志はないかも。全てが決められていて、知らないだけで、結局その決まった人生を歩んでいるのかも?」なんて感じ始めています。

こんなこと言うと、反発する人の方が多いのかも知れませんね。

そんな人に告ぐ!
ロナンティックな恋愛では、
「私とあなたは、運命の赤い糸でつながってるの。生まれる前から出会うことが決まっていたの。」
(なんで女子目線?)

なんて言うくせに、
嫌いな上司がいたら、友達と飲みながら
「あのハゲ、最悪〜。なんであんなヤツが私の上司なの〜?」
なんて文句を言ってるでしょ?
その上司も大好きな彼氏と同じように、”運命の赤い糸”なのに…(笑)。

 

スピリチュアルな世界ではとても有名な、小林正観さんという人がいます。
ご存知の方も多いと思います。

実は僕、今でこそ、こんな風に精神世界の存在を信じているのですが、大学は理系だったので、「目に見えない世界なんてあるわけがない!見せてみろ!」なんて思ってたわけです。
そしてそんな頃、北海道を旅している時、宿で小林正観さんと何度も会っているんですね。

そもそも精神世界が嫌いだったので、正観さんのことも、だたの怪しいインチキエロオヤジ!としか見てなかくて、結構反発していました。(エロと思ったのにも、僕なりの理由あり…(笑))
精神世界の人たちの中では有名な人だと知ったのは、独立して、精神世界に興味を持ってからですね。

その正観さんは、何十年も前から、
人間には自由意志はない。寸部の違いもなく、決められた人生を歩んでいる。
と言っています。

あ〜、あの時もっとじっくり話を聞きたかった…。とちょっと後悔(笑)。

このことも、実験で証明されたんですって!

例えば、「手を上げる必要がある」と感じた時に、手を上げる行動を取ってもらうのですが、その時の行動において、「手を上げる必要がある」と感じた瞬間(”被験者の記録時間”)と、”脳の活動”、”筋肉の運動”を比較したところ、”脳の活動”と”被験者の記録時間”の2つは”筋肉の運動”よりも先に発生しているんですって。
まあこれは当然ですよね。
ところが、驚くのは、”被験者の記録時間”より、”脳の活動”の方が0.5秒ほど速いことが判ったんだそうです。
これは「人が『この瞬間に決めた』と認識する前にすでに脳は行動を決めている」と解釈され、人間に自由意志は存在しないのだという主張になっているんです。

僕たちが普段、自分の意思で決断し、行動していると思っていることも、もしかしたら、その寸前に、すでに脳は決めていて、脳がすでに決めたことを、自分の意思(気持ち)が、いかにも自分で決断したように認識して、行動しているのかも知れません。

『人間に自由意志はない』

皆さんはどう思いますか?

上のオリンピックの例。
あまりによく出来過ぎていると思います。

過去も未来もなく、全てが今、この瞬間に同時に存在していて、そこに僕ら人間の自由な意思はなく、全知全能の創造主のようなものがいて、僕たちはその意思の元に決められた瞬間(場面)を選ばれているんだとしたら…。

なんか納得できると思いませんか?

自分の人生でも、なんで俺がこんな辛い思いをしなきゃならないんだ。と途方に暮れて嘆いていても、時が経つといつの間にか、絶望と思われた問題が問題ではなくなっていて、やがてあの時のあの辛い体験をしたから、今のこの幸せがある。と振り返る時、ああ、実は全部決まってたんだな。と、最近は思うのです。

そう考えると、そもそも人は何のために生まれたのか?という話になっちゃいますが…

 

ただ感じるだけ。
その感情をただ感じるだけ。

僕たち人間は、そんな存在なのかな?

ああ、抗う(あらがう)こともなく、無理に頑張ることもなく、悲観することもなく、宇宙というのか、創造主というのか、そんな存在を、信頼して委ねていればいいんだ。っと。

まあ、
人生は修行。
努力なくして成果なし!
幸せは、苦労の先にある。
具体的な目標を立てて、イメージして、期限を決めて!
引き寄せの法則!
ポジティブシンキング!

なんてことを信じて走り続けてきた僕には、”信頼して委ねる”
これが難しくて、なかなか出来ないんですけどね(笑)。

僕に自由意志はない。すでに全てが決まっている。
僕ができることと言ったら、その決められていることを体験しながら

”ただ感じるだけ”

なんて思うと、僕は、妙にほっとします。

東京オリンピック。
日本のメダルラッシュをこんなこと思いながら見ています。

勝負事なので、勝者がいて、敗者がいる。
そんな中で、人の心に残る物語りが生まれたらいいですね。